ここはPSA攻略の核心です。2026年の変化を知らずに昔の感覚で出すと、初心者は普通に赤字になります。何が起きて、これからどう戦うべきかを解説します。
かつての定番戦略:「バリュー・バルクで大量に出す」
以前のPSA攻略の定番は、「バリュー・バルクで、安いカードを大量に、安く出す」 という物量戦略でした。しかし——これはもう使えません。
実際、これまでSNS上で「PSA鑑定で儲けている」ことを匂わせていたXアカウントは全て、バリューバルクでポケカならピカチュウやリザードン、ワンピースカードならルフィを片っ端から送っています。人気キャラの美品を大量に回して、当たった10だけで利益を出す——これがバルク時代の”勝ちパターン”でした。その入口が、まるごと閉じられたわけです。
何が起きたか
PSA日本支社は、2026年5月15日AM2:30の申込分から、一部サービスレベルの受付停止と納期延長 を公式に実施しました。停止対象は、まさに「安く大量に出す」ルートだったバリュー・バルク/バリュー・プラス/バリュー・マックス。
さらにその後、最も身近だった「バリュー」プランそのものも日米で一時停止 となり、残ったプランも納期が大幅に延長(バリューで約160営業日=およそ8ヶ月、レギュラーでも約60営業日)しています。
なぜ止まったのか
理由は需要の爆発です。PSAの年間鑑定枚数は2020年の約200万枚から、2025年には約1,926万枚まで膨張。主要鑑定会社全体のうちPSA単体で約7割のシェアを占めるまでになり、国内だけで300万枚超の「鑑定待ち在庫」 を抱える事態になりました。
これに対しPSAは、今後18ヶ月で2億ドル(約300億円)規模のインフラ投資 と人員増強を発表。精巧化する偽造・加工(インクド等)への対応も含め、「スピードより品質・信用」を優先する方針に舵を切りました。皮肉なことに、値上げ・納期延長後の2026年4月にはむしろ過去最高の提出数 を記録しており、需要はまったく衰えていません。
攻略への影響:「大量」から「厳選」へ
この変化が意味するのは、個人レベルの戦略の転換です。
- ❌ もう通用しない:安いカードをとりあえず全部出して、薄利多売で回す
- ⭕ これからの正解:上位プランのコスト(1枚あたり約1万円+送料保険)を、素体価値が明確に上回るカードだけを厳選 して出す
具体例でイメージ(旧 vs 今)
ざっくり試算で、”稼ぎ方の形”の違いを見てみましょう。
● バリュー・バルク時代=「数で稼ぐ」
人気カードの美品を20枚まとめ買い(1枚3,000円=計6万円)。バルクで20枚提出(当時は1枚2,000〜3,000円台と激安=計約5万円)。うち8枚がPSA10、12枚がPSA9で返却されたとすると——PSA10が1枚15,000円で8枚=12万円、PSA9が1枚4,000円で12枚=4.8万円。売上16.8万円、コストは仕入れ6万+鑑定5万+送料で約11〜12万円。差し引き数万円の黒字 です。
→ ポイントは、1枚あたりの鑑定費が安いから、取得率が低くても”数”でカバーできた こと。選別が雑でも、安いカードでも、とりあえず出せば当たりが積み上がりました。
● 現在=「1枚ずつ黒字を積む」
バルクは停止。使えるのはレギュラー中心(1枚約1万円+送料保険で実質1.2万円前後)。だから、取得率が高く・素体とPSA10の価格差が大きい1枚 を厳選します。
例:取得率の高い主役カードを素体3万円で購入 → レギュラー提出(実質約1.2万円)→ PSA10が6万円で売れる。売上6万円 −(仕入れ3万+鑑定1.2万)= 約1.8万円の利益(1枚)。
→ 逆に、昔の感覚で1,000円のカードを出すと、鑑定コスト1.2万円 > PSA10の売値 となりほぼ確実に赤字。数打ちが成立しなくなったのが今です。だからこそ「取得率 × 価格差」での厳選が絶対条件になります。
📈 投資・転売目線ポイント:供給が絞られるほど、すでに手元にあるPSA10の希少性は上がります。”量で稼ぐ”モデルは終わり、「長期保有に耐える1枚」を厳選する フェーズへ。納期を嫌ってARS・BGSなど他社に流れる動きもあり、選択肢として頭に入れておくと◎。
まとめ
- 2026年5月、バリュー系が受付停止。「安く大量に」は終わった
- 原因は需要爆発(年約1,926万枚)と、PSAの品質・信用重視への方針転換
- これからは実質コスト1.2万円を超える価値の1枚を厳選する時代
- 供給が絞られる今、既存のPSA10は希少性が上がりやすい
では「厳選」の具体的な基準は? それを次の記事で解説します。
📌 あわせて読みたい
▶ PSA10狙い目カードの選び方(取得率×価格差)
▶ PSAへの出し方 完全手順【費用・7ステップ】
▶ PSA鑑定とは?PSA10の価値と値上がり幅
▶ PSA鑑定で稼ぐ 総まとめガイド
